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オフィスのクールビューティーが、なぜか毎日持ち歩く「あのアイテム」。…それが引き起こした、社内騒然の“やらかし”とは?【笑える話】

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オフィスに潜む、完璧すぎる人々の謎

オフィスに一人や二人、いますよね。完璧すぎて、逆に人間味が薄いんじゃないかと思っちゃうような人。いや、むしろ私なんかからすれば、その完璧さの裏側には何か秘密があるんじゃないか、と根拠のない探究心がムクムク湧いてくる。今回ご紹介するのは、まさにそんなタイプ。うちの部署にもいた、絵に描いたような「クールビューティー」と呼ばれる女性のお話です。

彼女、非の打ち所がないんですよ。仕事はできるし、立ち居振る舞いもスマート。言葉遣いも丁寧だし、服装も常に流行を程よく取り入れつつ、オフィスに馴染む上品さ。そんな、まるでAIがデザインしたかのようなパーフェクトヒューマンが、なぜか毎日、ちょっと奇妙なアイテムを持ち歩いているのを目撃しまして。いや、奇妙っていうか、私にとっては謎だったんです。なぜそれを?と。その謎のアイテムが、まさか社内全体を巻き込む、とんでもない騒動…いや、「やらかし」を引き起こすとは、この時の私は知る由もありませんでした。

やらかしとは?

一般的には「失敗」とか「ミス」という意味合いで使われますが、ここでいう「やらかし」はもう少し限定的です。具体的に言うと、「本人は悪気なく行った行動が、予期せぬ結果や周囲の誤解を生み、結果としてちょっとしたお祭り騒ぎ、あるいは困惑を巻き起こしてしまう事態」。ちょっと長いですね。要するに、笑えるハプニングの総称だと思ってください。本人にとってはヒヤリとしたり、恥ずかしい記憶だったりするんでしょうけど、第三者から見ると、もうね、最高なんですよ。

クールビューティー、その正体と謎の相棒

完璧な小林陽子(仮名)

ええ、さっきも言いましたけど、うちの職場にいたんです、絵に描いたような「クールビューティー」が。取材させてもらった彼女の名前は、仮に小林陽子(こばやし ようこ)さんとしましょう。彼女ね、本当に完璧なんですよ。朝9時きっかりに出社して、誰よりも早くメールチェックを終え、その日のタスクを整理する。ランチはいつも手作りのお弁当で、休憩時間もスマホを触るでもなく、静かに読書をしている。もちろん、仕事のパフォーマンスも抜群。どんな難しい案件も、まるでAIが処理するかのようにサラッとこなしてしまう。

しかも、そのルックスも隙がない。常に落ち着いたトーンのファッションで、流行を取り入れつつも決して派手にならない。髪はきちんとまとめられ、化粧も薄付きなのに肌はツヤツヤ。まるで「オフィスで完璧な自分を演じるためのマニュアル」を熟読した上で、さらにその上を行くアップデートを施したかのような、そんな人でした。

私からすると、むしろその完璧さが怖い。どこかにボロが出ないか、人間らしい欠陥はないのか、と粗探しをしてしまう自分がいる。いや、これは完全に僻みです。ええ、認めます。でも、そういう人の裏側って、なんか面白いことが隠されてる気がしませんか? そんな下世話な探究心が、私をこのエピソードに引きずり込んだわけです。

デスクに現れた“無音のオブジェ”

そんな完璧な小林陽子さんに、ある日、ちょっとした変化が起きたんですよ。いや、変化というよりは、彼女の持ち物に、私の目から見て「これは何だ?」と思うアイテムが加わった、という方が正確ですね。

それは、手のひらに収まるくらいの、やや大きめの箱型の物体でした。色はマットな黒で、表面には何の装飾もなく、ロゴも一切見当たらない。ツルツルしているわけではなく、かといってザラザラでもない、なんとも言えない滑らかな質感。電源ボタンらしきものも見当たらず、充電口やUSBポートのようなものも見当たらない。まるで、未来の技術の粋を集めて作られた、しかし何の役にも立たない「無音のオブジェ」といった趣です。

陽子さんはそれを、出社するとまずデスクの隅にそっと置くんです。パソコンの隣でもなく、コーヒーカップのそばでもなく、あくまで目立たない、しかしすぐに手の届くような場所。そして退社時には、またそっとカバンに仕舞い込む。毎日欠かさず。まるで、彼女の一部であるかのように。私だけじゃなく、他の同僚も「あれ、何だろう?」と、遠巻きに目を凝らしていました。でも、陽子さんがあまりにも完璧すぎて、誰も「それ、何ですか?」と聞けないんですよ。聞くのも野暮、みたいな空気がオフィスに流れていました。

「あれ、一体何なんだ?」社内の憶測と私の観察

もちろん、私もただ見ていただけではありません。観察しました。あらゆる角度から。休憩時間や、彼女が席を外した隙に、チラッとデスクを盗み見たりしましたよ。決して怪しい者ではありません。好奇心の塊なだけです。

社内では、その謎のアイテムについて、様々な憶測が飛び交いました。

「いや、きっと高級なミニ加湿器だよ。乾燥対策でしょ」
「何か、すごい機密情報が入ってるデバイスじゃない? 会社のトップシークレットとか」
「まさか、こっそり栽培してる家庭菜園の土の水分量を測るやつとか?」
「いや、単純にすごくおしゃれなモバイルバッテリーとか?」

どれもこれも、信憑性は薄い。特に最後のやつは「おしゃれ」という点が陽子さんと結びつくものの、電源ポートが見当たらない時点でボツです。私の個人的な推測としては、「AI搭載の秘書ロボットが格納されていて、業務を陰でサポートしている」とか、そういうSF的なものばかりが頭をよぎりました。だって、彼女があまりにも完璧だから、普通のアイテムじゃしっくりこないんですよ。

彼女は、そのアイテムを一度も誰に見せることなく、人前で開けることもありませんでした。ただ、ある日の夕方、残業でほとんど誰もいないオフィスで、陽子さんがそのアイテムを手のひらに乗せ、指先でフタの部分をそっと開けているのを目撃したんです。中身は暗くてよく見えませんでしたが、彼女はとても慈しむような目で、何かをじっと見つめているようでした。そして、まるで赤ちゃんをあやすかのように、そっと指で何かを撫でて、また静かにフタを閉じたのです。その時の彼女の顔は、いつものクールビューティーからは想像もつかないほど、穏やかで優しい表情をしていました。

その瞬間、私は確信しました。これはただのモノじゃない。彼女にとって、何か特別な意味を持つ、秘密のアイテムなんだと。そして、それが「やらかし」に繋がるなんて、想像もしていませんでしたから。

完璧な仮面のほころび、そしてまさかの結末

「クールビューティー」陽子さんの秘密

残業中のオフィスで目撃した、陽子さんが謎の箱を慈しむ姿。あの瞬間、私の好奇心はピークに達しました。彼女にとって、あの黒い箱はただのアイテムじゃない。それは、完璧な仮面の下に隠された、彼女自身の「人間らしさ」を象徴する何かだと直感したんです。そして、その直感が、ある日の午後、まさかの形で裏付けられることになりました。

その日、部長が主導する全社向けの商品企画会議が開かれていました。ピリピリとした空気が漂う中、陽子さんはいつものように冷静沈着に、データに基づいたプレゼンテーションを進めていました。スライドは完璧、説明も淀みなく、まさに絵に描いたような優秀な社員。皆が彼女の発表に集中し、重役たちも頷きながら聞いている、そんな最高の瞬間でした。

事件は、その最も静かで、最も集中を要する瞬間に起こりました。

陽子さんがレーザーポインターでスライドのグラフを指し示し、重要な数値を説明していた、まさにその時。会議室の最前列に座っていた部長が、突如として「ヒッ!」と、奇妙な声を漏らしたんです。その声は、会議の緊張感を一瞬でぶち壊すには十分すぎるほど、間の抜けた音でした。皆の視線が一斉に部長に集中します。部長は目を丸くして、自分のデスクの資料を凝視していました。

「部長、どうかされましたか?」と、陽子さんが戸惑いつつ尋ねます。
部長は顔を真っ青にして、指先で震えながら、資料の端を指差しました。
「い、いる……!」

皆が部長の指差す先を見ます。そこには、なんと、部長の資料の上に、一本の「動く小枝」が鎮座していたのです。最初は皆、何が起きているのか分かりませんでした。ただのゴミ? いや、動いている。しかも、かなりゆっくりと、しかし確実に、資料の上を這い進んでいるのです。

その瞬間、会議室にいた全員が、ハッと息をのみました。そして、ある一つの疑問が、皆の頭に浮かんだはずです。「なんで会議室に小枝が……しかも動いてる?」

すると、陽子さんの顔から、サッと血の気が引きました。彼女の視線は、その「動く小枝」に釘付けです。そして、その視線の先には、いつも彼女が大事そうに持ち歩いている、あの黒い箱が。箱のフタが、わずかに開いているのが見えました。

そう。あの「動く小枝」の正体は、陽子さんのペット、ナナフシだったのです。

ナナフシは、擬態能力に長けた昆虫で、その姿はまさに小枝そのもの。陽子さんは、このナナフシを愛でるために、毎日オフィスに連れてきていたのでした。あの謎の黒い箱は、ナナフシ専用の飼育ケースだったのです。まさか、重要な会議中に脱走し、部長の資料の上で悠々と散歩しているとは。

完璧なクールビューティーが、まさかの「ペットの脱走」という、とんでもない「やらかし」を披露してしまった瞬間でした。

クールビューティーの人間らしい一面

会議は一時中断。部長は虫が大の苦手だったらしく、半泣きになりながら会議室から避難。陽子さんは真っ赤な顔で、しかし素早い手つきでナナフシを捕まえ、箱に戻しました。その後の会議は、正直言って、誰も集中できていませんでした。皆の頭の中は、「あの陽子さんがナナフシを飼っているなんて」「しかも会議中に脱走させるなんて」という驚きでいっぱいです。

この一件で、陽子さんのイメージは大きく変わりました。完璧すぎて近寄りがたかった彼女が、実はナナフシを愛する、どこか不器用で、ちょっとお茶目な一面を持っていることが判明したのです。その後、オフィスでは「陽子さんのナナフシ」「ナナフシ事件」として語り継がれ、彼女の周りには、以前よりもずっと柔らかい空気が流れるようになりました。休憩時間には「ナナフシって、どんな鳴き声なんですか?」「餌は何を食べるんですか?」なんて質問が飛び交い、陽子さんも少し照れながら、ナナフシの生態について語るようになりました。

私としては、むしろあの「やらかし」のおかげで、陽子さんが本当の意味で「人間らしく」、そして魅力的な同僚になったように感じています。完璧すぎて近寄りがたかった彼女が、ふとした瞬間に見せた「隙」が、むしろ周囲との距離を縮めるきっかけになったわけです。

日常に隠された「隙」こそが愛おしい

結局のところ、どんなに完璧な人間に見えても、どこかに隠された一面や、思わず「やらかしちゃう」ような不器用な部分ってあるんですよね。むしろ、そういう「隙」があるからこそ、私たちはその人に親近感を覚えたり、愛おしさを感じたりするんじゃないでしょうか。

今回の陽子さんのエピソードは、まさにそれを教えてくれました。普段はピシッとしていても、実はこっそりナナフシを飼育してたり、お弁当箱のフタを閉め忘れてたり、プレゼン中にくしゃみが出そうになって変な顔になったり……。そういった日常の小さな「やらかし」や、隠された意外な一面こそが、私たちの生活に笑いや温かさをもたらしてくれる。

だから、もしあなたの周りに「完璧すぎてつまらない」と感じる人がいたら、ちょっとだけ観察してみてください。きっと、その人の完璧さの裏側には、想像もつかないような「ナナフシ」が隠れているはずですから。そして、その「ナナフシ」が顔を出した時こそ、その人の本当の魅力が輝き出す瞬間なのかもしれません。

さあ、あなたの周りの「完璧な誰か」の、意外な「やらかし」エピソードも、ぜひ教えてくださいね。

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